別館 巫氏春秋

主に三国志について   書き手:巫俊(ふしゅん)

曹操の南征で帰順した荊州在住の士大夫たち

和コウ{シ合}は汝南郡西平県の人。冀州袁紹の誘いを逃れて親戚・旧知の人たちと荊州劉表を頼る。劉表は和コウを上客として待遇するが、劉表の周りでは讒言が流行り危険が身に及ぶと考えて、武陵に南渡する。そうして曹操の南征があり、和コウは丞相府のエン属として出仕し、魏国が成立してからは侍中、 郎中令、太常と歴任する。爵位は西陵郷侯、200戸。

裴潜は河東郡聞喜県の人。荊州に逃れ劉表の手厚い礼を受けていたが、劉表の敗れるのもそう遠くは無いと判断し、長沙に逃れる。曹操の南征に従い、参丞相軍事、三県の令、倉曹属を歴任し、代郡太守として赴任した際は烏丸と大胆に交渉し単于を従える。沛国の相、エン州刺史を歴任し、エン州刺史として執務に当たっていた際は州軍を乱れ無く統率し曹操を驚かせる。文帝の即位してからは散騎常侍、 魏郡、潁川典農中郎将、荊州刺史を歴任、明帝の即位してからは河南尹、太尉府の軍師、大司農、尚書令、死後に太常の位を贈られる。爵位は関内侯から清陽亭侯に転じ、200戸。